熊本地震以降、増加した車中泊非難

熊本地震以降、増加した車中泊非難

熊本地震で注目された車中泊避難

車は通勤、通学にも利用されますし、旅行などに行く際の移動手段としてとても便利に活用されています。
移動するということのほかに車は宿泊手段としても利用されますが、熊本地震の際に注目されたのが被災時の車中泊避難でした。

熊本地震の時もそうですが、東日本大震災の時にも車で宿泊することを選択した方が多く、その中で問題点も出てきました。
狭い空間で同じ姿勢で寝るために発生しやすいエコノミークラス症候群など、健康被害に関しては特に大きな問題としてとらえられています。

どのような人たちが車中泊避難をしたのか

熊本地震で大きな被害にあった益城町では多くの方が車中避難をされたといいます。
この益城町の方々に調査をした結果、避難所に車を置いて生活した車中泊避難の方々と、自宅の近くに車中泊をした自宅近傍避難車がいたことがわかりました。
避難所に車を置いて車中泊をしたという人は男女半々で主に単身者です。

日中は職場に行き仕事をして、夜眠る時に避難所においてある車を利用していました。
自宅近傍避難車は家族が圧倒的に多く、体力的に問題がある高齢の方、プライバシーを守りたい女性の方などがいるご家族は、自宅近くの車中泊を選択したという結果です。

寝る時、食事をする時など車中で行うことが多く、肉体的にも精神的にも大きな負担となっていたことが判明したことで、益城の町民グランドにトレーラーハウスを無料提供し、少しでも心身の負担を少なくするようにという配慮が取られました。

熊本地震で分かった車中泊の大きな問題

被災したことで車中泊を経験した方々に、生活の中でどのようなことが問題になったのか聞いてみると、車中泊避難の様々な問題点が浮き彫りになったのです。
まずエコノミークラス症候群は、命を落とす危険性がある大きな問題としてクローズアップされています。

80代の車中泊をしていた男性がエコノミークラス症候群と思われる肺梗塞で死亡、ほかにもこの症状を発症した高齢の方が大勢いました。
もちろん、エコノミークラス症候群が車中泊などによっておこりやすいことがわかっていたので、医師などからも呼びかけを行いなるべく避難所生活するようにしてましたが、症状が出た方も多かったのです。

車中泊している人の場合、夜間車が出入りしたりエンジンの音が気になるなど、ストレスがかかりやすいこともわかっています。
これによって不眠症状となった方も少なくありません。

さら車のドアを開けて寝ていることで虫による被害も報告されていますし、トイレの問題もあります。
女性が車で一人眠っていることもあるため、防犯という面も考慮が必要です。

車中泊で持っておきたいものとは

トイレに関しては避難所のトイレを利用できますが、トイレまでが遠いことで我慢したという方も少なくありません。
そのため、車中泊避難を行う場合には簡易トイレを持っていると安心です。

折り畳み式でコックがついた給水袋、ポリタンクなどを持っていると歯磨きやうがい、手を洗うなどもでき便利ですし、車内が乾燥しやすい時に備えて霧吹きなども必要という声がありました。
音を遮断するのは危険ですが、アイマスクをしてなるべく安眠できるようにしていたという人も多いです。

着替えなどをする時にマルチシェードなども車に乗せておくといざという時に利用できます。
女性が単身で車中泊する際には、セキュリティを考慮し防犯ブザーを持っていることも求められます。

GRman7uk

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