地震予知の仕組み

緊急地震速報はなぜできる

テレビを見ているとき、スマホやケータイを通じて緊急地震速報が流れることがあります。
そして少し時間をおいて強い揺れの発生することがあります。
地震予知のシステムなのですが、なぜこのような予知ができるのでしょうか?

地震予知のシステムを理解するためには、地震の仕組みを把握する必要があります。
地震は震源からまるで波のように地面に揺れが伝わっていく現象です。

この揺れのことを専門的には地震波といいます。
ちなみにこの地震波には2種類あって、P波とS波というものに分類されます。

P波の方がS波と比較してより早く伝わる性質があって、地震の揺れはS波の方が強くなる傾向があります。
つまり先にP波を検知すれば、少し時間が経過すればS波がやってきます。
P波の来た段階で緊急地震速報を打つことで、次の大きなS波に備えることができるわけです。

充実した観測体制

緊急地震速報を打つためには、日本全国の地震発生をカバーする必要があります。
そこで日本全国に平成25年時点で約220カ所の地震計を設置しています。

しかも防災科学技術研究所という独立法人でも日本全国に約800カ所の高感度地震観測網を設置しています。
このような多くの地震計から上がってくるデータの分析を進めることで、いち早く地震発生を把握できるわけです。

緊急地震速報を打つためには、観測点のデータから震源やマグニチュードを推定しないといけません。
しかし少ないデータから精密に予想することはかなりレベルの高い技術が必要です。

現在コンピューターの技術革新によって、瞬時に進言やマグニチュードの計算ができるようになり、速やかに地震予知ができる技術が確立されています。
一つの観測点のP波の観測データだけでも、その後発生するS波の震源やマグニチュードを推定できます。

情報通信技術の発達

情報を通信するためには電気信号を用います。
電気信号の速度は、秒速30万㎞といわれています
一方地震波の伝わる速度は、秒速数㎞程度です。

つまり通信技術を駆使すれば、地震波よりも素早く情報伝達できるわけです。
地震が発生すれば、地震計がまず地震波を検知します。

そして電気信号を使って気象庁に連絡をあげます。
さらに気象庁で分析を進め、緊急地震速報を打つことで実際に揺れの起こる前に地震が起きるであろう地域の人々に地震の情報を伝えられるわけです。

緊急地震速報は数十秒前に伝えられることが多いです。
ですから実際には地震が起きる前にできることは限定されています。

もし緊急地震速報を聞いたのであれば、できる範囲の対策を講じることです。
火をつけて調理していたのであれば、火を消しておく、机の下などに入れるように準備するといった対策なら、数十秒間でも可能なはずです。